今日も日曜日

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外国人観光客が困ること~トラブル続きのフランス旅行(前編)

フランスへ旅行に行ってきました。

旅の目的

今回の旅行はの目的は以下の3点でした。

・ モンサンミッシェル

・ ベルサイユ宮殿

・ パリで美術館・名所巡り

フランスへの旅行は、ちょうどイギリスに来たばかりの頃に行きましたが、そのときは現地で友人に会うなどといった予定もあって、十分に観光ができませんでした。

そのため、今回の旅のコンセプトは、前回の旅では行けなかったけど、日本に帰るまでにどうしても行きたいところを短期間で回ろうというものです。

結論から言って、この旅では何をするにもフランスの負の側面にぶつかり、毎日、悪戦苦闘でへとへとになりました。

私がこの旅で困ったことは、おそらく特異なことなので今後フランスを訪れる人にはあまり役に立たないでしょう。でも、こんなこともあるんだー的な雰囲気で読んでいただけると多少の参考にはなるかもしれません。

他方、日本にも多くの外国人観光客が来ていて、今後、更にどんどん増えていくはずの外国人観光客が日本でもこんなことで困り得るという視点で読んでいただけるとうれしいです。

あと、この記事では、私が現地の人と話している様子がとてもスマートに描かれていますが、実際は、何度も聞き返したり、聞き返されたり、いらいらされたりしながら、脇汗だらだらであたふたと会話をしているのでそこも考慮してお読みください。

いきなり出足をくじかれる 

イギリスの地方都市に住んでいる私は、パリにユーロスターで向かうにも、まずロンドンに行くという工程が入ります。これが結構大変です。

朝早く起きてロンドンに行ってユーロスターに乗り、昼過ぎくらいにパリに到着しました。

パリの美術館の休館

ユーロスターが到着したパリの北駅で、ベルサイユ宮殿やパリの各美術館などに共通して使える「パリ・ミュージアム・パス(※)」を買うために、ビジターセンターに行きました。

※パリの各施設は入場券を買うためだけでも並ぶことが多いので、パスを持っていると時間短縮になっておすすめのようです。ネットでも買えるようですが、オンラインチケットではなく、現物が郵送されるため、フランス在住以外の人は輸送費がバカ高くなるので普通はフランスについてから買うようです。

ビジターセンターでパスを買おうとしたら、スタッフのお兄さんが「ルーブル美術館もオルセイ美術館も洪水の影響で閉まってるから、たぶんパス買ったら損するよ。」という衝撃のアドバイスがありました。

確かにルーブル美術館が地下の収蔵品を避難させているとのニュースは見ていましたが、セーヌ川の水位のピークは6月3日で、私がパリに来たのは5日だったのでまさかそんなに長びくとは思いませんでした。

ちなみ6月5日のセーヌ川はこんな感じでした。

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「確かに水位は上がっているけど、まだ余裕あるんじゃないの?もう雨降ってないし、ピーク過ぎてるんなら、美術館開けてくれー」って恨み節を言いたくなりましたが、仕方ないです。世界的に貴重な美術品に、万一のことがあったら大変です。

外国人観光客にいかにイレギュラーな休館情報を伝えるか

ただ、ここで私が不満だったのは、ルーブル美術館のホームページには休館について何も案内がなかったことについてです。ルーブル美術館を目指して、パリに来る人も多いと思うのですが、このルーブル美術館の対応はいかがなものかと思います。

たぶん、フランス国内ではさんざん報道されていて、パリのセーヌ川沿いの美術館が休館していることは当たり前だったんでしょうが、でも外国人観光客は違ったと思います。外国人観光客は、言語の問題もありリアルタイムの情報を得るためのソースが限定的だからです。

受け入れる国は、外国人観光客が見る可能性が高いウェブサイト(各施設のホームページ、外国人観光客用のポータルサイトなど)に、最新の情報をしっかり掲載すべきだと思います。

とても当たり前のことだと思いますが、観光大国のパリでさえできていません。おそらく、洪水の対応で大変だったのでしょう。イレギュラーな事態では、こうした当たり前のことをするのは難しいのだということを示していると思います。

ちなみに、オルセイ美術館はホームページに休館情報の掲載がありました。同じく、セーヌ川沿いにあるオランジュリー美術館はホームページに掲載がありませんでした。オランジュリー美術館にも行きたかったのですが開いているのかどうかもわかないところに行くのに貴重な時間は使いたくないと思い、結局、美術館は国立近代美術館のみとなりました。無念でした。。

ベルサイユ宮殿になかなかたどり着けない

電車が動いていないし、動いていない電車が把握できない

前述のビジターセンターではベルサイユ宮殿の1日券のみ購入しましたが、その時にもスタッフのお兄さんから刺激の強いアドバイスがありました。「セーヌ川沿いの電車は動いていないから気を付けて。ベルサイユ宮殿にはSaint-Lazare駅から行くことになるよ。」

ベルサイユ宮殿にはセーヌ川沿いを走る電車(RERのC線)に乗るのが最も便利ですがこれが動いていないというのです。この電車に乗りやすいように、ホテルもとったというのに。。いや、Saint-Lazare駅から乗れば行けるのなら問題ない。

気を取り直して、ホテルに荷物を置いて、Saint-Lazare駅に行きました。しかし、電光掲示板を見ても、ベルサイユ宮殿行きの電車に時刻表示がない。駅員に聞くと、やはり電車は運航しておらず、何度か乗り換えを伴う経路を教えてくれました。なにそれ。。いやいや、乗り換えすれば行けるのなら問題ない。

Saint-Lazare駅からOpera駅に行き、そこからAuber駅まで歩いて行って、電車(RERのA線)に乗り、La Defense駅で国鉄に乗り換えてVersailles-Rive Droite駅に行くらしい。なんだこの複雑なルート。。いやいやいや、とにかく行けるならよし。

しかし、La Defense駅では乗り換えのため一旦改札を出ようとすると、ブザーがなって改札が開かない事態が発生。乗り換え口の間違えかと駅の中を40分程さまようも、他の乗り換え口もなく、駅員に尋ねようにも一人もいない。

意を決して、改札を強行突破して、駅員に乗り換え方法を尋ねたら、やはり、一度改札を出て別の改札に向かう必要があるとのこと。改札の不具合だったのだろうか。。さすがに40分さまよっているとき、心が折れかけた。ホテルに戻ろうか。。。

紆余曲折はあったものの、予定より2時間遅れでなんとかベルサイユ宮殿到着!

ベルサイユ宮殿の売りの一つが広大さであるが、たどり着いた時点で疲労困ぱいだった私には、広大な宮殿や庭園の見学は苦行の一言でした。。

外国人観光客にいかにイレギュラー交通情報を提供するか(1)

当たり前ですが、外国人観光客は、現地の交通機関の情報に疎いです。

事前に調べては来るものの、調べたルートが何らかの事情で不通になると、他のルートを新たにすぐ見つけることはとても難しいです。

なぜなら、現地の言葉は分からないし、インターネットを使える場所は限られているし、予定の時間に間に合わないかもしれないと焦るし、本当に厳しいです。

今回の旅の中、せめて、全ての駅で自由にWiFiに接続できる環境があったり、掲示板などに動いてない路線が視覚的にわかるような地図を掲載するなどしてほしいと思いました。

フランスの各駅では相談要員として、多くの駅員が配置されていて、これはとても良いと思いました。しかし、彼らは改札の外にしかいないなど配置が偏っており、改札の中で困っても駅員は一人もおらず、とても困惑しました。

また、人によって情報が不正確であったり、テキトーな回答であったりすることもあり(フランスにもともとおおらかな人が多いからかもしれませんが。)、相談する意味が疑われることもありました。

 

長くなりましたので、続きは後編に記載します。

 

それでは、また日曜に!

 

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